知識ゼロ、ズボラでもできる瞑想
瞑想と聞くと怪しいイメージを持つ方も多いと思いますが、現在“マインドフルネス”という名前で海外でも広く知られるようになってきており、現在ではメンタルトレーニングとして知名度が高まってきています。
私も瞑想を2年弱行っていますが、かなりの変化を実感しています。
今日は私が瞑想を始めるに至った経緯や、私が実践した方法、実践してみて感じた変化などについて書いていこうと思います。
目次
1.瞑想を始めたきっかけ
前回の記事に書きましたが私は元々気にしいで、人から言われたことを気にしすぎて集中したいときに集中できないということがよくありました。
他人の言葉に流されないようにするにはどうすれば良いのか
とずっと悩んでいたのですが、心の問題ということで人には相談できず、かといって病気などではないためどこかにいった治療もできず辛い思いを抱えていました。
そんな中ネットや書籍を探していると、色々なところで“瞑想”や“マインドフルネス“という言葉を目にしました。
瞑想についてさらに調べて見ると、たくさんの書籍やYouTubeで取り扱われており、簡単にできるものもたくさんありました。
そして誰にも迷惑もかけず一人ででき、お金や時間もかからず、科学的にも効果が実証されているという方法は魅力的だったため、まず実践してみようと思いました。
2.瞑想とは何か
次に瞑想とは一体どういうものなのかについて説明します。
瞑想とは仏教やヨガで良く使われる言葉で、心を鎮め集中したり、祈ることを言います。
座禅を組んだりあえてバランスの悪い姿勢を取ったりというイメージもありますが、そういう方法もあるというだけで、楽な姿勢をとってなにも考えずリラックスするというのが基本になります。
海外では心理学の分野が進んでいくにつれ、この瞑想についての研究が盛んになってきています。そんな中、英語圏では“瞑想”を意味する言葉がそもそもなかったため、“マインドフルネス”という新しい言葉ができたそうです。
瞑想と聞くとスピリチュアル的なものを想像し、怪しいもののイメージが湧く人もいるかと思いますが、自分で意識的に心を鎮めたり集中することができると普段の生活でも人から言われた言葉を自分の意思で思考から追いやることができます。これはHSPの人の悩みを解決してくれる鍵となり得ます。
3.瞑想の効果
瞑想による効果としては
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不安を和らげ心を落ち着かせる
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ストレスが軽減される
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集中力が増す
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自分のことを客観的にみられるようになる
といったものが挙げられます。
不安を和らげる効果
瞑想ではなにも考えずにリラックスする訓練を行います。最初のうちは難しいですが、慣れてくると不安になる考えを意識的に頭の隅に追いやることができ、自然とその考えを無視できるようになっていきます。
不安というのは考えたくないのに考えてしまうことによって起こります。瞑想を続けることで、考えたくないことを考えてしまっていることに気づくことができます。
今まではただただ不安を感じていたときに、「あれ?今なんでこんなに不安になるようなことを考えているんだろう?」と気づくことができて、「今は目の前のことに集中しよう」と思考の切り替えができるようになっていきます。
また、感情というものは長続きしないものなので不安に気づいたときには「今はやることがあるから後で不安になろう」「後でこのことについて考えよう」と思うだけで、かなり不安は和らぐようになります。
瞑想によって自分の感情を揺らしている思考に気がつくこと。これができると対処方法がわかり、感情のコントロールがうまくなっていきます。
ストレスの軽減
瞑想は楽な姿勢をとりリラックスして行うのが基本です。瞑想で何かに集中するときには自分の呼吸や体の感覚に注意を向けることが多いのですが、これがリラックスに繋がります。
呼吸は自律神経という、自分の意思ではコントロールできない神経と繋がっています。自律神経には心臓をドキドキさせたり、胃や腸などの消化器系の内臓の動きを抑えてトイレに行きたくなくしたり、瞳孔を縮めたりと言った、いわゆる“戦闘態勢”や“バトルモード”になる交感神経と
眠くなったり、リラックスしたり、体の力が抜けたり、お腹が空いたりと言ったいわゆる“おやすみモード”になる副交感神経があります。
これらの自律神経ですが、自分で心臓の動きを早めたり、瞳孔を縮めたり、トイレに行きたくなくしたりをコントロールできないように、自分では交感神経と副交感神経を変更することはできません。
しかし、呼吸だけは自分の意思で変えられるんです。
そのため、瞑想で呼吸法を練習すると、自分の意思で交感神経や副交感神経を切り替える(厳密にはどちらかが優位になるだけで完全に切り替えとかがあるわけではないが)ことができるようになります。
体の感覚に集中する場合でも、今どこに余計な力が入っているなと感じることができるようになるため、力を抜くことで全身の力が抜け、リラックスできるようになります。
集中力が増す
瞑想で集中する訓練を行うことで、目の前のこと以外に「今日の夕飯なににしようかなー」とか「今日のアニメ楽しみだなー」とか余計なことを考えてしまったとき、それに気づいて集中し直すことができるようになります。
また、上記したように不安の軽減ができることも集中力アップにつながります。
人は不安や鬱になるとIQが下がったり、周りのことが考えられなくなったり、視野が狭くなったり、やる気が無くなったりと言ったネガティブな状態になります。
瞑想を行ってうまく不安を軽減してあげることにより、精神状態を落ち着かせると、自然とやる気が出てきたり体の調子が良くなったり、集中力が増していきます。
客観的に考えられるようになる
瞑想を行うと考えたくない感情を思考の端に追いやると書きましたが、これは無理に押さえつけるのとは違います。考えないようにするのではなく、その思考が浮かんできたことに気づいても、それに囚われずに目の前のことに集中し直すというのが瞑想の本質です。
これを続けていくと、思考が浮かんできてもその思考によって感情が揺さぶられなくなります。いい意味で“鈍感”になるのです。
こうなると、不安や焦りなどのネガティブな感情を持つことなく、言われたことや浮かんだ言葉を冷静に受け止めることができるようになります。何か言われてすぐにネガティブに解釈してしまったり、批判されたと思ってすぐにカッとなったりすることがなくなり、自分の感情のコントロールがうまくなっていきます。
4.知識ゼロからの瞑想実践
ズボラな性格の私は実際に瞑想をしようと思っても数ヶ月の間は3日坊主に終わってしまうことが多く、なかなか続けられませんでした。
そのため、瞑想を続けていくためにどうすれば良いか計画を練って実践したのが以下の方法でした。
- いつ瞑想するかを決める
- なるべく短い時間にする
- 決めた時間より短くても毎日やる
これを心がけることで毎日の日課に自然と組み込まれていき、意識せずとも毎日できるようになっていきました。
私は必ず仕事に行く前に瞑想をする、瞑想の時間は最低で1分。できれば5分。もっと長くできる時はできるところまで。というような感じです。
実際に行った瞑想は2種類だけ。呼吸瞑想とボディスキャン瞑想です。
呼吸瞑想
呼吸瞑想とは、とにかく自分の呼吸に意識を向ける瞑想です。
まず椅子に座ったり、ベッドに横になったりしてリラックスできる姿勢をとります。
その状態でとにかく自分の呼吸に集中します。呼吸はゆっくりと行い、息を吸う時は4秒程度の時間をかけて、吐くときは吸うときよりも長く(おやすみモードを起動させるには吐く時間を長くする)6〜8秒程度の時間をかけて吐きます。
吸うときは鼻から、吐くときは口から意識すると良いでしょう。
呼吸への集中の仕方は人それぞれだと思いますが、良く言われるのが空気が鼻の穴から入って喉の奥を通り、肺に入って全身に周り、吐くときに口から出ていくところを想像するとやりやすいということです。
私はこのやり方ではなかなか集中できなかったので、吸うときと吐くときにあえて音を出すことで、その音に集中するやり方をしていました。そうして集中する感覚が掴めるようになると、空気が通っている感覚に集中する方法もできるようになっていきました。
呼吸を意識することで息苦しくなってしまうこともありますが、そのときにはしっかりと息を吐き切ること、呼吸を吸うときには意識しないで空気が入ってくるに任せること(呼吸は吐くときに筋肉を使い、吸うときには自然と入ってくるようになっているため)、吸ってから吐くまでに6、7秒程度呼吸を止める時間を作ることなどを試してみると良いかと思います。
ボディスキャン瞑想
ボディスキャン瞑想は全身の感覚に集中する瞑想です。これはリラックス効果が強く、ベッドに入った状態でやるとすぐ寝てしまうため、座ってやる方法がおすすめです笑
呼吸瞑想と同じようにリラックスできる姿勢になったら、まずは自分の片足に集中します。一つの部位に集中する時間は全体の時間を考えて適当に決めてください笑笑
足が何かに触れている感覚や温度、どのような方向を向いているのかなど、自分の足を冷静に分析するような感覚で集中します。力が入っていることに気がついたら、力を抜いていくようにしましょう。タイマーなどで時間を決めておき、終了したら次の部位に集中します。
部位は片足の足首から先、片足、もう片方の足先、もう片方の足、お尻、背中、お腹、片腕、もう片方の腕、顔、頭といった具合です。
瞑想中の注意点
瞑想をしていると、気が付いたら違うことを考えてしまい集中していないことがあります。というかかなりの頻度でいろんな思考が浮かんでくるようになります(瞑想に慣れれば慣れるほど余計な思考が浮かんできやすくなる)。
そんなときには無理にその思考を追い出すのではなく、思考が浮かんできたなぁとぼんやりその思考を眺めてやり、それを無理に消そうとするのではなく徐々に元の集中すべきところに戻っていく感覚にしてください。
無理に思考を消そうとすると、よりその思考が強くなる場合があります。
瞑想で大事なのは、思考が浮かんできたことに気がつくこと、それにより集中できていないことに気づくこと。これが最も重要です。
瞑想を続けて思ったこと
瞑想を続けるようになり1〜2週間程度すると、日常生活でも余計な思考が湧いてきたときにそれに気づくことができるようになります。
そして瞑想を続けていく期間が長くなるにつれて、余計な思考に気づけるようになる頻度が増えていくのを実感できるようになります。
そうすると、仕事で怒られてしまった時や、ふとした瞬間に黒歴史を思い出してしまったときなどに、その思考に囚われずやるべきことに集中を取り戻すことができるようになっていきました。
瞑想をすることで全ての感情がコントロールできるわけではありませんが、以前と比べてかなり不安も和らぎ、心が軽くなったり、人から言われたことを冷静に受け止められるようになっていきました。
まとめ
- 瞑想とはリラックスして集中すること
- 瞑想では不安やストレスが軽減され集中力が増し、自分の思考を客観的に捉えることができるようになる
- 瞑想を続けていくには短くても良いから、時間を決めて毎日やる
- 呼吸瞑想はゆっくりと呼吸をし、呼吸に集中する
- ボディスキャン瞑想は体の感覚に集中する
いかがだったでしょうか。今回は私の実体験をもとに知識がない方でもできる具体的な方法について記載させていただきました。
瞑想は自分の目でわかる変化がないためなかなか持続が難しいですが、短い時間でも成果が出るし、日常生活にとても役に経つ技術だと思います。
何よりお金も時間もそんなにかからないので、ちょっとでも興味がある人はぜひお試しください。
それではまた!